教育普及活動

特別展:目で見えない尺度 ─ ナノ

特別展:目で見えない尺度 ─ ナノ

2016/06/21~2016/11/27
DETAIL

本宮は教育的機能を十分に発揮するための場所として宮内に芸術ギャラリー「天公芸廊」を設けています。天公芸廊にて開催される様々な展覧会を通じ、皆さんが視野を広げ、知識を育み、気質を正し、前向きなパワーを育んでいけることを期待しています。今回の展示会では、引き続き国立故宮博物院及び国立自然科学博物館とタッグを組み、さらに今回初となる国立科学工芸博物館ともコラボし、科学教育普及を目的とした今回の特別展を作り上げました。台湾において過去10年の間に行われたナノ研究の成果だけでなく、インタラクティブメディアを用いた分かり易い展示を通して目に見えないナノの尺度を目に見える形で紹介し、ナノテクノロジーについて知れる機会となっております。今回の展覧会では、人々の科学的または技術リテラシーの能力を向上させると同時に、小中学生の学習効果を高めるための代替学習方法を提供しており、この展覧会がきっかけとなり、将来学生さんたちがナノの研究に従事していくことを期待します。今回の展示会は本宮の教育的機能をより多元的なものにする内容となっております。

主催:松山奉天宮、国立科学工芸博物館
指導:科技部(日本の文部科学省に相当)科教発展及国際合作司、奈米国家型科技人才培育計画辦公室
協賛:台北市政府民政局、台北市政府教育局、台北市政府文化局、台北市信義区公所

場所:松山奉天宮香客大楼地下二階の天公芸廊にて開催

展示内容:
一、各エリア紹介
イントロダクション
さまざまな尺度の生物や物体、古代から現在までのナノの発展、アメリカ合衆国出身の物理学者であるリチャード・P・ファインマン氏の驚くべき言葉などについて展示。皆さんを小さな「ナノワールド」へと導きます。
自然界のナノ
写真、ビデオ、標本、インタラクティブ展示などを通して、自然界の特殊なナノ構造を紹介します。
科学実験ステーション
科学者になって科学実験ステーションでナノマテリアルの特性を学んだり、実験を体験をすることができます。
ナノマーク
ナノ製品認証マークとナノ関連製品を紹介しています。また、ナノ製品の問題点を提起し、日常生活におけるナノマテリアルの応用を紹介します。
近い将来
今日の研究は明日の実用化! こちらのエリアでは世界をリードする台湾のナノ研究を紹介し、医療用検出器、癌治療及び半導体産業におけるナノマテリアルの実用化について紹介しています。

二、    展示の特徴
今回は、自分の体を使って体験できる特色を持ったインタラクティブな展示方法でナノの世界を紹介しています。ナノテクノロジー研究を出発点に、「直接観察」と「拡大シミュレーション」を用い、ナノテクノロジーについて理解しやすいような展示作りを心掛けました。
展示室では、ナノについての全体的な知識や、尺度の概念、自然界のナノ構造、ナノマテリアルの特性、ナノ測定ツール、ナノ製品、ナノテクノロジー開発の歴史、ナノテクノロジーの先見性をそなえた研究などについて紹介しています。また、ナノテクノロジー開発のなかで、原子操作方法、テープ剥離法による低層グラフェンの作製でノーベル賞など科学史史上に残る実験についてインタラクティブな展示やアニメーションでご紹介。ぜひこの機会に、ナノについて知るために松山奉天宮の天公芸廊へと足をお運びください!

三、    注目の展示物
磁性流体!
ナノサイズの磁性粒子が油性液体に分散し、磁性・重力・表面張力の誘導のもと、美しい立体形状に変化していく様子を観察できます。
原子操作
1990年の古典的な実験のシミュレーションを行います。IBMの科学者は走査型トンネル顕微鏡を使用し、ニッケル金属の表面にある35個の原子グループを操作し、IBMという単語を配置しました。 制限時間内にビーズ(原子)を配置し、顕微鏡を動かして原子を配置するプロセスを体験できます。
ナノ断熱コーティング
純ガラスコーティング・断熱紙ガラスコーティング・ナノ断熱コーティングの3種類の光透過率と断熱性を観察したうえで、ナノ断熱コーティングの優れた使用法について知れます。

四、    本展示を通して学習できること
1.展示を通じてナノテクノロジーを知り、目に見えない尺度の世界をインタラクティブな展示方法で目に見える世界へと変換します。
2.今回の展示の核となるのは私たち人類を取り巻くナノの現状や実用化という点であり、生物医学・マテリアル・半導体などの分野と融合させてナノテクノロジーについての認識を世に広めていくことが目的です。
3. IBMによる原子操作の成功やテープ剥離法による低層グラフェンの作製など、ナノテクノロジー開発のなかで歴史に残る科学事件をピックアップし、科学的探究について重点的に紹介します。
4.科学に対する人々の関心を高め、科学的/技術的リテラシーの向上を促進します。